キム・ナウン、「もっと長く!もっと綺麗に!」プリンシパルとしての初舞台

キム・ナウン、「もっと長く!もっと綺麗に!」プリンシパルとしての初舞台


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▲創作バレエ「沈清」に出演する、バレリーナ キム・ナウンにユニバーサル・バレエのオフィスで会った。     (c)コ・アラ記者

 

バレリーナ キム・ナウン。彼女はユニバーサル・バレエとは長くて深い縁がある。 11才の時からユニバーサル・バレエ・アカデミー(UBA)に通いながらバレエ団と近しかった。 韓国芸術総合学校を卒業した後、2007年にユニバーサル・バレエ準団員として入団した彼女は「白鳥の湖」の群舞から始めた。

 

「くるみ割り人形」のクララ、「オネーギン」のオリガ、「ラ・バヤデール」のニキヤ等、与えられた役割を冷静に消化し、正道を歩んで6年目の2013年3月にプリンシパルに昇格した。 よそ見せず自身の位置をしっかり守ってきた甲斐あってのことだ。 プリンシパルとして初めて披露する作品は、5月9日開幕の創作バレエ「沈清」である。 ファン・ヘミン、カン・イェナなど看板バレリーナの後に続き、5月12日最終日に上がる。

 

キム・ナウンが注目され始めたのは、昨年7月に行われたケネス・マクミラン(Kenneth MacMillan)のドラマティックバレエ、「ロミオとジュリエット」のジュリエットにキャスティングされ、安定した演技を披露した時からだ。 当時、マクミラン財団が派遣した演出家ジュリー・リンカーンがオーディションを通じてキム・ナウンをキャスティングした。

 

「私に直接おっしゃりはしなかったのですが、伝え聞いたところによると(私が)音楽性が良く、自然な演技が気に入ったと言われたそうです。 自分もドラマティックバレエの主役は初めてだったので思い出にたくさん残っています。 踊りを踊るだけでなく、演技も上手にやらなければならなかったので研究も沢山しました。 この作品を踊り、さらに成長することができました。」

 

「沈清」は創作バレエであると同時にドラマティックバレエに近い。 演技力が優れた彼女にぴったりな作品だ。 劇の中の沈清は、非常に美しい女性として描かれている。 1幕の船長、2幕の龍王、3幕の王、皆が顔も心もきれいな沈清に惹かれてしまうほどである。

 

「ジュリエットがしっかりしていて自信あふれる女性だとするならば、沈清は少し控えめで恥ずかしがる面も見せる典型的な東洋美人です。 か弱く見えたりもしますが、実際は外柔内剛です。 お父さんを愛する気持ちから勇気を出してインダンス(沈清が飛び込む海の深い場所)に飛び込むじゃないですか。 沈清の強い孝行心を表現したいです。」

 

バレエ「沈清」は1986年国立劇場で初演された。 両親のために子供が献身する「孝」を基にしたこの作品は、最初から世界の舞台を見据えて作られた。 最近の2011年から2年間は日本、シンガポール、米国、ロシア、フランス、中東など9ヶ国11都市でスタンディングオベーションを受けた。 今年は「国立劇場が選定した2012~2013国立レパートリーシーズン国内優秀作」に選ばれ、初演舞台である国立劇場で再び上演される。

 

キム・ナウンは幼い時からずっと「沈清」を見てきたと言う。 ジュリア・ムーンの沈清も、パク・ソンヒの沈清も見て育った。 「本当に美しかったです! 特に3幕の『ムーンライト パ・ド・ドゥ(沈清と王が月の光の下で愛を約束する場面)』を見ながら、大きくなったらあのパ・ド・ドゥを踊れたらどんなに素敵だろうかと考えてましたね。 現在の沈清は、以前よりさらに華やかで見どころも増えたと思います。」

 

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▲バレエ「沈清」の中の3幕ムーンライト パ・ド・ドゥ     (c)写真=ユニバーサル・バレエ

 

クラシックバレエの動作を基盤とするもののドラマティック・バレエのように演技力が重要な作品だ。 彼女が特別に演技に気を遣っている場面は1幕1場の最後のシーンである。 供養米 三百石で目の不自由な父の目が見えるようにすることができるという話を聞いた沈清が、龍王の祭物として売られる日にお父さんと別れるシーンだ。「沈清の話が本格的に始まる所です。 序盤に演技で観客を説得しなければならない重要な場面なので特に力を入れています。」

 

2幕ではますます見どころが豊富になる。 海中の龍宮での魚たちの群舞が豪華に繰り広げられる。 衣装もクラシック・チュチュに限定されない韓国固有の韓服に似た衣装がいろいろな形で登場する。 キム・ナウンは、特にムーンライト パ・ド・ドゥの時に着る長いスカートの衣装がお気に入りだと言う。クラシックバレエでは珍しい衣装で新鮮なためだ。

 

キム・ナウンの沈清は確実に違う姿であるだろう。 彼女は長い間作品を見てきたので舞台に立ちながらも見慣れたものが多いが、むしろそれだからこそ少しでも違った感じを表現したいと言う。

 

「ドラマティック・バレエなので技術的に見せるものはないです。 そのためもっと難しいとも言えます。 線を美しく見せるのがカギです。 私はバレエをするには背も少し低く体つきもこじんまりとしています。 正直、良い身体条件ではありません(笑)。ですからもっと長く見えるように努力しています。腕一つを使うにしてもより長く伸ばそうとします。 同じ振付でも自分の身体に合うように動作を少しずつ変えていっているので、私がよりきれいに見える動作に磨かれ整えられています。」

 

彼女のコンプレックスはこじんまりとした身体条件のようだった。 幼い時に周囲の大人たちから「背の高いバレリーナになるのは難しいかもしれない」という痛恨の話も聞かされた。 だから彼女はソリストになるだけでも成功した人生だと考えていた。 ところが彼女は自身の限界を越えたのだ。 あんなに憧れたユニバーサル・バレエのプリンシパルを勝ち取ったのだ。

 

その原動力は何だろうか? 「欲を出しはしないがやる時は完璧にやろうと集中する方です。 気分が良くない日でも、ひとまず練習を始めれば没頭していつのまにか気分が悪いことも忘れます。 舞踊をしながらヒーリング(癒し)を受けるような気持ちといいましょうか? 音楽を聞いて踊れば自分でも気づかないうちに笑っている自分を発見したりします。」

 

バレリーナの花であるプリンシパルに上りつめたキム・ナウン。 今後の目標にも欲がにじむというよりは現在に忠実になろうという誓いが込められていた。 「今みたいにずっとこつこつと励みたいです。 特に身体の管理をしっかりやらないといけないと思います。 色々な作品で多様な姿をお見せすることができる、少しでも安定したダンサーになりたいです。」

 

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