民間バレエ団の「協力経営」

民間バレエ団の「協力経営」


ダンサーと舞台小道具を共有する協業で不況を突破

 

バレエは重労働に近い芸術だ。 エネルギー消費量がサッカーと同じくらいと言われるほどだ。 舞台の上で休む間もなく回転し、跳ぶので息が止まるかと思うほどに大変である。 しかし年俸はサッカー選手のつま先にも満たない。 英国プレミアリーグで活躍するパク・チソン選手の年俸が68億ウォンに近い反面、国内で最も高いバレリーナの年俸は5300万ウォン(韓国国立バレエ団プリンシパル)に過ぎない。 それでも政府支援を受けている国立団体の状況はまだ良い方である。 ほとんどの民間バレエ団体のダンサーの年俸は、2000万ウォンを超えることは難しい。

 

お金を稼げないのも寂しいが現役生命も短い。 国内バレリーナの定年は40歳前後。 35歳を越えれば徐々に舞台を離れなければならない。

 

重力に抗い空へ跳び上がる芸術なので負傷も多い。 骨と筋肉に問題のないダンサーはあまりいない。 それでも彼らはバレエの舞台を守りたいと考える。 踊ってこそ生きる実感があるためだ。

 

それでイバラの道を自ら進む。 芸術に対する熱い情熱を捨てることはできない。 政府支援を受けられない民間バレエ団は借金までしながら作品を作っていく。 だが、それもある瞬間に限界に至ることにならざるをえない。 続く不況のためこれ以上持ちこたえるのが難しくなった民間バレエ団がお互いを頼り助け始めた。 ダンサーと舞台セット、小道具、衣装を貸しあう「助け合いバレエ」で生存の危機を克服しているということだ。

 

ソウル・バレエ・シアターは昨年12月、ユニバーサル・バレエのおかげで無事に古典バレエ作品「くるみ割り人形」を終えることができた。 男性ダンサー2人が軍隊に行き、1人はバレエ団を辞めたため主人公であるくるみの王子が足りなくなってしまった。 幸いジュリア・ムーン ユニバーサル・バレエ団長が看板スターのオム・ジェヨンさんとアン・ジウンさんの出演を許可した。 アンさんはジェームズ・ジョン ソウルバレエシアター芸術監督が振付をした「Tango for Ballet」の主人公としても活躍した。

 

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ユニバーサル・バレエ団員オム・ジェヨンさんとアン・ジウンさんは昨年12月ダンサーが不足したソウルバレエシアターの「くるみ割り人形」の主人公として出演し喝采を浴びた。

 

キム・インヒ ソウルバレエシアター団長は「ジュリア団長が難しい状況を理解して助けてくださり、無事に公演を終えることができた」として「オム・ジェヨンは私たちの団体の状況を考慮して出演料も少なく受け取った」と話した。

 

ユニバーサル・バレエとソウルバレエシアターの他にもワイズバレエ団、ソ・バレエ団、イ・ウォングクバレエ団などが積極的な協業を見せている。 所属ダンサーが少ないソ・バレエ団とイ・ウォングクバレエ団は昨年11月合同公演「ストーリーのあるバレエ」を催し注目を浴びた。 この協力を始めとして全幕公演も検討している。

 

ソ・ミスク ソ・バレエ団長は「今までは振付家らの作業スタイルが違って協業が容易ではなかった」としながらも「だが、観客のために一つになればより良い作品を創ることができる」と話した。

 

イ・ウォングク バレエ団長も「個人の個性と主張の強いバレエ界が一つになるのは初めて」としながら「共に企業後援を募って製作費を共同負担するならばバレエ界全体がまんべんなく発展するだろう」と強調した。

 

韓国国立バレエ団の看板スター出身であるイ団長はワイズバレエ団作品にも友情出演した。 ワイズはソ・バレエ団とも協力舞台をリリースした。

 

財政がしっかりとしていて作品の保有量も多く、バレエ界で「一番上の兄」のユニバーサル・バレエは、ダンサーだけでなく舞台セットや衣装、小道具の貸し出しにも積極的だ。 イ・ウォングクバレエ団とソウルバレエシアターがたびたびその恩恵を受けている。

 

ジュリア団長は「ダンサー交換はアメリカではよくあることだ。 韓国バレエ界の未来のために団体がたくさんできて安定的に成長しなければならない。 それでこそ引退したダンサーが振付家や団長として活動する余地が広がる」と話した。

 

ダンサーが移籍をしたりと自由に踊ることができれば、バレエ団体の技量がまんべんなく良くなる「順機能」の役割ができる。 モダンバレエを中心に公演するソウルバレエシアター団員が古典バレエの専門団体であるユニバーサル・バレエのダンサーに正統クラシックバレエの真髄を学ぶことができる。

 

キム団長は「クリスマスのバレエ『くるみ割り人形』は古典バレエの代名詞ですが、私たちの団員に不足な点を、ユニバーサル・バレエのダンサーが埋めてくれた」と説明した。

 

これら5団体は単純な協業の次元を越えて去る2月、「民間職業バレエ団連合会」まで設立した。 互いに額を突き合わせてバレエの発展と大衆化を成し遂げるという遠大なビジョンを立てた。

 

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民間職業バレエ団連合会は去る4月江東(カンドン)アートセンターと手を結び、バレエ大衆化のための「才能シェア ・プログラム」公演を行うことにした。

写真左側からイ・ウォングク、ジュリア・ムーン、イ・チャンギ、キム・インヒ、ソ・ミスク、キム・ギリョン。

 

まず、去る4月に江東アートセンター(館長 イ・チャンギ)と手を結び、「才能シェア・ プログラム(Sharing Talent Program)」公演を行っていくことにした。 6月25日から毎月1回ずつ江東アートセンター小劇場で共同舞台を進める予定だ。 古典バレエとモダンバレエ、ノンバーバルダンスカルなど、各バレエ団の長所を集めて公演する予定だ。 全体チケットの10%は文化に関係の薄い階層に寄付してバレエの底辺を拡大する計画だ。

 

民間職業バレエ団連合会の事務総長を担うキム・ギリョン ワイズバレエ団長は「まだバレエ公演の市場規模が小さいので民間バレエ団が大きくなるのは容易ではない。 ひとまず一緒に困難を共有して互いに協力し、政府に政策アイディアも提案していくつもりだ」と話した。

 

 

【毎日経済(MK News)】

http://news.mk.co.kr/v3/view.php?no=398253&year=2013