少年時代からの仲良し, 白鳥の湖の上へ飛翔

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[インタビュー] ユニバーサル・バレエのカン・ミヌ、ホン・ヒャンギ ‘白鳥の湖’ 主役デビュー

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▲ユニバーサル・バレエ 「白鳥の湖」で主役デビューをする同い年のダンサー、カン・ミヌ(左)とホン・ヒャンギ. 二人は、『先輩から「最高の踊りを踊れるのは30代」という話を沢山聞いた。年輪から出てくる感情表現ができるようになるまで、無条件バレエにだけ集中したい』と話した。ユニバーサル・バレエ提供

 

秀麗な容貌と確かな実力で、韓国はもちろん日本でもファン・クラブが結成されたスター、カン・ミヌ、2006年にスイスのローザンヌ・コンクール3位を獲得したバレエの英才、ホン・ヒャンギ。

1989年生まれの同い年ダンサー二人が、ユニバーサル・バレエの2016年シーズン初公演 ‘白鳥の湖’(3月23日~4月3日 ユニバーサル・アートセンター)で、主役デビューする。二人が一緒に舞台でパ・ド・ドゥ (2人舞)を踊るのは、プロデビュー以来、初めてのことだ。

26日、バレエ団のスタジオで会った二人は、“いつか必ず一つの舞台に立ってみたかった。一番踊りたかった白鳥の湖の主役で会い、より意味がある”と、話した。 “初めて会ったのは小学校5年生の時で、韓国芸術総合学校の英才学校で、です。夕方6時から10時まで毎日一緒に練習するので、よくからかったり叩き合ってけんかしてました。”(カン・ミヌ) “その当時は、ミヌが眼鏡をかけていたのでニックネームが「ハリーポッター」、私は名前のせいで「匂い(香り)」でした。”(ホン・ヒャンギ)

6歳からバレエを習っていたホン・ヒャンギが英才の中でも “有望株”として注目されていた反面、9歳からバレエを始めたカン・ミヌは、 “散漫で落ち着きがなく、平凡な” 生徒だったとのこと。この英才クラスで一緒にバレエを学んだ生徒が、チェ・ヨンギュ(オランダ国立バレエ団) クォン・セウン(ノルウェー国立バレエ団) パク・イェウン(韓国国立バレエ団)など、名の通ったダンサーに成長した。

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▲ユニバーサル・バレエの同い年ダンサー、ホン・ヒャンギ(左) カン・ミヌの子供時代. カン・ミヌ提供

二人は揃って仙和芸術中学校に通い、カンさんがアメリカへ留学しに行ったので、その後別々に歩んだ。2010年にユニバーサル・バレエで再び先輩・後輩として出会った。ホン・ヒャンギが、 “ミヌは中学生の頃から人気があった”と、ほめると “廊下に (自分を見に来た)列が長くて、給食が食べられないほどだった。ヒャンギも自分が好きだったはず”と、カン・ミヌが冗談を飛ばした。“ヒャンギがバレエ団に入団した時、とても嬉しかったです。僕は大学へ行かずにすぐ入団したので2年間末っ子(最年少)だったんです。(先輩たちの)お使いを一人でやり、みんな先輩なので気楽に話す人もいなくて。もう一度会えて嬉しいと悪戯しましたが、その時は自分を避けてました。”(カン・ミヌ) “私が入団したばかりで群舞をやっている時にミヌはドゥミ・ソリストをやってたんです。私がドゥミ・ソリストに昇級した時にはミヌはソリストで、大体の主役を踊っていて。 ‘いつ一緒に踊る日が来るのだろうか’ そんな思いになりました。”(ホン・ヒャンギ)

2008年に先に入団したカン・ミヌが昇級を重ね、バレエドル (バレエ+アイドル)として人気を集める間, ホンさんは入団6カ月あまりで足首を負傷しリハビリを受けながらスランプを経験した。ホン・ヒャンギは、“バレエを止めなければいけないだろうかとまで考えていた時に、 ‘眠れる森の美女’の公演を観に行き、他の人が踊るのを見て、‘もう一度バレエをしなければ’と考えた”と言う。きつい練習を重ねた末に、昨年バレエ団の看板作品‘ラ・バヤデール’の主役にキャスティングされ、華やかに復活した。“ヒャンギは好きな動作や魅力的なポーズがあれば、しんどくても練習を続けて必ずやり遂げます。意地があります。” 相手の長所を褒めてくださいという注文に、カン・ミヌがぎこちなく答えると、ホン・ヒャンギが目尻を少しつり上げ注文する。“早く(体重が)軽いと言って。”

ホン・ヒャンギが “ミヌはとても配慮があります。パートナーが誰であれ要求事項を全て受け入れてくれます。”と話すと、カン・ミヌが “扱いやすいから良いというのか”と、一撃を加える。“女性ダンサーに合わせてこそ作品の出来栄えも良くなる感じがするんです。女性は大抵どうすれば踊りが美しくなるのかよく知っていますが、男性ダンサー達は、そういうことよりも技術がきちんと表現できているか、バランスを合わせるのに神経を使うので。手の動作やポーズは(女性ダンサーに)よく合わせる方です。”(カン・ミヌ)

表現力と技術, 体力が頂点に達した二人の短所は、二人とも同じように恥ずかしがりやであるということだそう。そのため、白鳥の純粋さと黒鳥の色気をどのように表現するかが作品成功のアルパでありオメガである‘白鳥の湖’の主役を任され、期待も負担も大きくなるしかない. “二人とも今回の作品で、一つのことだけに集中しようと話しました。感情表現。この公演後に、どのような作品でもちゃんとやり遂げられるダンサーだということを証明したいです。”(ホン・ヒャンギ)

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▲ユニバーサル・バレエの ‘白鳥の湖’ にて主役デビューする、同い年ダンサー、カン・ミヌ(右) ホン・ヒャンギ. ユニバーサル・バレエ提供.

イ・ユンジュ記者 misslee@hankookilbo.com

 

[韓国日報]

http://www.hankookilbo.com/v/116362f9021f4f4bad10514d4bf7e619