世界が認める[沈清]、再び韓国の舞台へ

世界が認める[沈清]、再び韓国の舞台へ

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▲バレエ<沈清>中の沈清と龍王のパ・ド・ドゥ(c)ユニバーサル・バレエ

世界の舞台で好評を得たユニバーサル・バレエの創作バレエ、<沈清(シムチョン)>が3年ぶりに再び上演される。

 

ユニバーサル・バレエの<沈清>は、同バレエ団のカラーが最もよく表れるレパートリーの中の一つだ。 この作品は、1984年のバレエ団創立と共に準備を始めて1986年初演された。 以後、ニューヨークの リンカーンセンター、ワシントンのケネディセンター、ロサンゼルスのミュージックセンターなどの地で韓国バレエとして初めて舞台に上り、世界に韓国バレエの名を知らしめた。

 

バレエ<沈清>は、今年ユニバーサル・バレエの『Ballet is Beauty』というモットーに合わせて「韓国創作バレエだけの独創的な美しさ」を披露する予定だ。 公演関係者は、「バレエ<沈清>は海外現地での反応があまりにも良かった作品」としながら「この知らせを聞いた韓国国内の観客から公演についての問い合わせや要望が多かったため、今年舞台にのせる運びとなった」と、作品を上演するようになった動機を伝えた。

 

世界が認めた韓国バレエ「沈清」

 

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▲バレエ<沈清>中の龍宮の場面(c)ユニバーサル・バレエ

 

ユニバーサル・バレエの<沈清>は、海外進出を見据えて創った作品である。 初演当時ユニバーサル・バレエの初代芸術監督であったエイドリアン・デラス(Adrienne Dellas)が振付した。 音楽は作曲家ケビン・ピッカード(Kevin Barber Pickard)が関わりグローバルな感性の創作バレエを創りだした。

 

バレエ「沈清」は、韓国伝統の「孝」の思想が注ぎ込まれている。 この作品は、父のために海に身を投げる沈清の姿をそのまま描き出す。「孝思想」に馴染みのない海外の観客には理解し難いともいえる物語だ。

 

ユニバーサル・バレエ公演事業チームの関係者は、「外国人にとって「孝思想」は不慣れな部分であるかもしれない」としながらも「バレエ<沈清>に登場するマイムやステップを見て頂ければ多くの外国人観客も簡単に内容を理解することができ、両親に献身する姿は皆に共通している心であるようだ」と話した。そして「公演をご覧になった外国の方々の中には涙を流す方もいらっしゃる」と付け加えた。

 

バレエ<沈清>は、「韓国的素材の魅力」と「クラシックバレエの味」を併せ持つ。 韓国の伝統素材に異質感を感じる外国人観客が、バレエ<沈清>を好む理由もここにある。 ユニバーサル・バレエ公演事業チームの関係者は、「多くの人々が韓国的な創作作品に対して持つ偏見があるが、バレエ「沈清」はその偏見を破る作品」と説明し、「<沈清>について扱ってはいるが、踊りは徹底的にクラシックバレエの基本に則っている」と述べた。

 

バレエ<沈清>は海外において格別に愛された作品である。 2001年にニューヨーク リンカーンセンター・ワシントン ケネディセンター・ロサンゼルス ミュージックセンターなどの舞台で上演された。 米国<ニューヨークタイムズ>紙の評論家であるジェニファー・ダニング(Jennifer Dunning)は、「<沈清>のストーリーテーリングと華やかさが印象的だった。踊りの根本的なヒューマニティが失われつつあるこの時代に、観客の心を打ったということは確実だ」と評価した。

 

バレエ<沈清>は2001年以後、ロシア・台湾・オマーン・カナダなど10余ヶ国にて200回を越える舞台で上演され、その作品性を認められた。 昨年にはパリの「パレ・デ・コングレ」劇場の舞台に上り、話題を集めたりもした。

 

見どころあふれる<沈清>

 

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▲バレエ<沈清>中の水中シーン(c)ユニバーサル・バレエ

 

今年バレエ<沈清>は、作品が初演された国立劇場のヘオルム劇場で27年ぶりに再演される。 今回の公演は、国立劇場が選定した2012-2013 国立レパートリーシーズンの国内優秀作に選ばれ、より一層意味深い。

 

バレエ<沈清>は多彩な見どころも盛りだくさんだ。 海の中の龍宮の世界は華やかで美しい色彩と振付が溢れている。 船乗りたちは武術を思い起こさせる、躍動的で迫力ある群舞を見せ、バレエになじみのない観客も楽しませる。 特に、沈清が海に飛び込むシーンでは実際にダンサーが水中で撮影した映像を使い、神秘的な舞台を具現化する。

 

今回の公演は、これまでの「沈清の帰還」と、新しい「沈清の誕生」で期待が高い。 今年の<沈清>役にはユニバーサル・バレエの看板スターであるファン・ヘミンとカン・イェナが出演する。 また、昨年のユニバーサル・バレエ<ロミオとジュリエット>公演にて印象的な演技を披露したキム・ナウンと、バレエ団史上初めて外国人で沈清役を踊ることとなったファン・モンインが舞台に立つ。

 

ユニバーサル・バレエ「沈清」は、5月9日から5月12日まで国立劇場ヘオルム劇場で上演される。

 

Oh my News

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<NEWSTAGE>

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