ユニバーサル・バレエ 11月のバレエ「オネーギン」公演で、交錯した運命がつくりだす残酷な愛伝える

-オネーギンは1965年初演以降、世界中から愛されている作品-

 

ユニバーサル・バレエが来る11月24日から26日まで、ソウル瑞草洞の芸術の殿堂オペラ劇場にてドラマ・バレエ「オネーギン」の公演をする。

 

「オネーギン」はユニバーサル・バレエが韓国バレエ団では初めて、アジアでは中国国立バレエに続き二番目に公演権を獲得し、2009年リリースした作品である。

 

ロシアのリアリズム文学を確立させたプーシキンの小説「エフゲニー・オネーギン」をもとに、ドラマ・バレエの巨匠ジョン・クランコの振り付けと、チャイコフスキーの既存の音楽を再編集した作曲家クルト=ハインツ・シュトルツェによって誕生した。 1965年にドイツのシュトゥットガルト国立劇場で初演されて以来、半世紀を超え今もなおジョン・クランコの独創性と天才を代弁する傑作として全世界20以上のバレエ団のレパートリーとして愛されている。

 

作品は、傲慢で自由奔放な都市貴族「オネーギン」と美しい愛を渇望する無邪気な少女「タチアナ」の悲劇の愛を描いている。ごく平凡な題材でつくられたこの作品が観客の心を捕らえた理由は、原作の文学としての価値とバレエの中によく染み渡っているドラマの力であるといえる。

 

クランコはクラシックバレエのロマン性を維持するものの、華麗な技巧と舞台セットを除去した。代わりに劇的な仕掛けと豊かな感情、そして内面演技を込めた独舞と二人舞(pas de deux)を前面に押し出した。また、登場人物たち間での対立と葛藤を現実的に生き生きと表現した。これは無言の踊りがまるでセリフのように聞こえるよう、バレエパントマイムや専門用語を知らない初心者でも、原作の内容を知らない観客でも簡単に理解し物語の中に没頭することができるように作られている。

 

また「オネーギン」は、クランコの数多くの振付作品の中でも叙情性と心理描写が卓越した作品であり、表現が非常に難しい作品の一つである。二人の男女のすれ違う愛と別れをめぐる登場人物の心理描写を、踊りの中で繊細に精巧に解き明かしていかなければならないからである。だからこそ多くのバレエのスターたちが挑戦したい魅力的な作品でもある。シュトゥットガルト・バレエ団のカン・スジン、ユニバーサル・バレエのカン・イェナをはじめ​​、去る6月に最後の舞台を魅せたアメリカン・バレエ・シアター(ABT)のプリンシパルであるディアナ・ヴィシニョーワなど多くのスターたちが引退舞台として選択する魅力的な作品である。

 

チャイコフスキーの音楽に基づいて作られたバレエ音楽も作品の成功に大きく貢献した。クランコは、先に誕生したチャイコフスキーのオペラ「エフゲニー・オネーギン」の原曲を一切使用しなかった。オペラとの差別化を望んでいた彼は、作曲家クルト=ハインツ・シュトルツェと共にチャイコフスキーの28のピアノ曲を抜粋して「オネーギン」のためだけに管弦楽曲として再編集した。こうして作られたこのバレエ音楽は、一つの曲のようにプロットとよく調和され、ドラマチックな劇中をリードする役割を成している。

 

今回の作品についてジュリア団長は「『オネーギン』はジョン・クランコの振付師としての天才性が遺憾なく発揮された名作であり、バレエや演劇、音楽といった様々なジャンルが、どのように調和融合できるかを魅せてくれた作品である。」と説明した。そして「今回の公演がすべての行き違う愛を慰め、そして慣れきってしまった日常の中で、お互いの大切さと愛の本当の意味を振り返りみることができる貴重な時間になってほしい。」と語った。

 

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