[レビュー]スペシャルガラ、ユニバーサル・バレエ30年の現住所…名不虚伝(※名が知られるには理由がある意)

[レビュー]スペシャルガラ、ユニバーサル・バレエ30年の現住所…名不虚伝(※名が知られるには理由がある意)

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[マイナス7]
ユニバーサル・バレエが創立30周年を迎え、21日ソウル瑞草洞(ソチョドン)芸術の殿堂オペラ劇場で行われたスペシャルガラは祝祭の場であった。
初めての民間バレエ団として30年間成長するのに声援を送ってくれた観客に感謝の気持ちで準備した公演だ。 優雅に見なければならないという印象が濃いバレエ観覧文化の代わりに、ダンサーと観客が隔たりなく一同に和する席であった。
ガラの有終の美を飾った「マイナス7-観客と踊りを」の舞台が特にそうだった。 現代 バレエの巨匠オハッド・ナハリンのレパートリーで「アナファーザ」「マブール」「ザチャチャ」の三作品のセクションを組み合わせた。
1998年初演された「Zachacha」は映画「オズの魔法使い」のOSTとして有名な曲で、ロック・エレクトロニック的要素を混ぜて再編曲した「Somewhere over the Rainbow」に合わせ、観客を舞台に上げて一緒に創っていく即興公演だ。
形式的なカーテンコールでない、観客参加型公演の真髄を見せた。観客がおどおどすると気まずくなる可能性のある舞台だが、この日ダンサーに選ばれた方は積極的だった。 舞台の上で躊躇なくからだを振って祝祭の場に力を加えた。
「マイナス7」の舞台に先立ち1・2部で構成されたガラ舞台はユニバーサル・バレエの力量が総集結した。
1部の開始を告げた「ラ・バヤデール」中3幕の「影の王国」はユニバーサル・バレエの象徴である「研ぎ澄まされた群舞」が印象的だった。 32人のバレリーナ達が旋律に合わせて舞台の上で一人ずつ順に登場する姿は、その数で崇高さまで感じさせた。 ユニバーサル・バレエ プリンシパル イ・ドンタク、ソリスト キム・チェリの優雅なパドドゥは夢幻的だった。
昨年12月「くるみ割り人形」カーテンコールのサプライズプロポーズの主人公である、実際の恋人プリンシパル コンスタンチン・ノボショーロフ、カン・ミソンカップルが呼吸を合わせた喜劇バレエ「ドンキホーテ」より「結婚式のパ・ド・ドゥ」は色々なバレエテクニックを結集させて観客を虜にした。

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「ラ・バヤデール」中「影の王国」
ドラマティック・ バレエの傑作「オネーギン」は一部の場面だけでも感嘆をかもし出した。「タチヤナとオネーギンの悔恨のパ・ド・ドゥ」をプリンシパル ファン・ヘミン、オム・ジェヨンが披露したが、愛に絶叫する二人の男女の余韻が劇場を濃厚に覆った。
2部の開始はユニバーサル・バレエ第2の創作バレエ「春香(チュニャン)」だった。プリンシパル イ・スンヒョンを前面に出した「科挙試験、夢龍の一筆書き、科挙及第」シーンを披露したが、クラシックの旋律と韓服がなびく姿が絶妙の調和をお届けした。 雄壮さが引き立つ男性群舞、春香と夢龍(モンリョン)の切ない2人舞が創作バレエの魅力を極大化した。
アメリカンバレエシアター(ABT)韓国人最初のプリンシパルであるソ・ヒ(ヒー・セオ)は招請ダンサーの資格で優雅な「ノクターン」を見せた。 彼女は当初ロイヤルバレエ団プリンシパルであるイヴァン・プトロフと「ロミオとジュリエット」より「バルコニーのパ・ド・ドゥ」を演じる予定だった。 しかしプトロフの負傷で急きょ単独で舞台に立つこととなったにも関わらず安定した演技を披露した。
プリンシパル カン・ミソン、イ・スンヒョンの「インザミドル…(In the middle, Somewhat elevated)」、招請ダンサーであるシュトゥットガルト・バレエのプリンシパル カン・ヒョジョン、アレクサンダー・ジョーンズの「ファンファーレ」は男女のデュエットの絶頂を見せた。 マリインスキーバレエ団プリンシパルであるイゴーリ・コルプの独舞「ソロ」は、一人で舞台を一杯に満たす境地を現した。
すべての公演が終わった後には、ジュリア・ムーン ユニバーサル・バレエ団長をはじめとして演出を務めたオレグ・ヴィノグラードフ ユニバーサル・バレエ名誉芸術監督およびブライアン・ユ現芸術監督、江南(カンナム)シンフォニー・オーケストラを指揮したミハイル・グラノフスキー前ボリショイ劇場指揮者などスタッフも全員舞台に上がり観客に挨拶した。
ユニバーサル・バレエ30周年スペシャルガラは23日まで同場所にて行われる。

 

一方、1984年に設立されたユニバーサル・バレエは、1985年から韓国バレエ団初の海外ツアーを始めるなど「バレエ韓流」を切り開いてきたという評価を受けている。 オリジナル創作バレエ「沈清(シムチョン)」はバレエの本場であるロシアとフランスに招聘されたりもした。

【NAVER】

http://m.news.naver.com/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=103&oid=003&aid=0005692690