ナチョ・ドゥアト、バレエでバッハを表現する・・・「マルティプリシティ」

ナチョ・ドゥアト、バレエでバッハを表現する・・・「マルティプリシティ」

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「練習室に入る時は盲人のようです。 何かをあらかじめ計画して入らないのです。ダンサーとともに作業しながら家を見つけに行くことになります。 次の作品に対して不確実性・混乱する感情がいつも存在します。 常に恐ろしく、何かを見つけなければいけないという考えに自らアマチュアのように感じられます。 一つの作品をマスターできないまま公演は終わります。 死ぬ時まで学ぶ姿勢を持って仕事をするほかはありません。」

 

ナチョ・ドゥアト(57)はユニバーサル・バレエが創立30周年をむかえ韓国国内で初めてリリースする「マルティプリシティ」初演のために16日に訪韓、直接リハーサルの指導に現れた。

 

この作品は1999年、音楽の父ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685~1750)逝去250周年を賛えるためドイツ、チューリンゲン州の都市ワイマールにて、異例的に世界的な振付家ドゥアトに作品を依頼し誕生した。

 

2007年「ナチョ・ドゥアト3部作」公演以後7年ぶりに韓国を訪れたドゥアトは、21日「振付家としてバッハに対する尊敬心を表現しようと思った」と明らかにした。 「初めはバッハの音楽に合わせて振付するのが恐ろしかったのです。 バッハの音楽があまりにも偉大で美しくて私の手で触ることに対する恐れが大きかったです。」

 

選曲過程でもバッハを思い起こした。 「踊りに合う曲を選んだ後バッハに『この音楽を使ってもかまわないでしょうか?』と尋ねて作業することになりました。 バッハに対する尊敬心を持って慎重に歌を選曲していったのです。」

 

 

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ユニバーサル・バレエは、「マルティプリシティ」が1999年スペイン国立ダンスカンパニーにより初演されて以来ドイツ、ミュンヘン バイエルン州立劇場バレエ団、ノルウェー国立バレエ団、ロシア ミハイロフスキーバレエ団に続き世界で五番目に公演権を持つこととなった。

 

ドゥアトは「この作品はバレエのテクニックがないダンサーは踊れない。 ターン・アウトやラインなどが重要で表現が容易でない」と説明した。 「ユニバーサル・バレエの動きは驚くべきものでした。 ダンサーの動作が自由だったのです。 クラシック・バレエ・カンパニーとしてよく訓練されていると同時にモダン バレエも十分に消化できる力量を備えてましたね。」

 

これまで紹介されてきた海外振付家たちの公演はほとんど20分から40分の長さの短編ものだ。「マルティプリシティ」は2幕で構成された120分の全幕モダン バレエという点が目を引く。

 

「ワイマールからこの作品を創ってほしいという要請を受けました。 バッハがこの都市で10年を過ごしたという事実を知ったのです。 この時期を基にしてバッハの人生を表現することにしました。 本来は20分だったのですが少しずつ増やしてみたら全2幕公演になりました。」

 

 

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プロローグと13個のエピソードで構成された1部は、バッハの家族、妻などとの関係を表現する。 ユーモアがありスパイスが利いており溌刺とした場面があちこちに登場する。 バロック時代のコルセットを連想させる二人の男性ダンサー、二台のヴァイオリン演奏を比喩した男性たちのフェンシング群舞などが印象的だ。 2部は、視力を失ってゆくバッハの晩年と死に焦点を合わせる。 夫人との死別、芸術家として創作しながら体験することになる苦悩などを重い音楽と共に演出する。

 

ドゥアトはこの作品で2000年に舞踊界のアカデミー賞と通じる「ブノワ賞(Prix Benois de la Danse)最高振付賞」を受賞した。

 

立派な振付家の条件に関しては「ダンサーや振付家になりたくてなったのではない。 ディレクターもしたくなかった。 人生自体がこのように私を引っ張っていった。 生きていく中で、見えない内面の何かを表現したいという考えはいつもあった。 疎通の方法がよく分からず絵画、ピアノ、ミュージカルもしてみた。 だが、緊張感を持って鋭敏な状態で8時間踊ったら自身が穏やかになるのを知ることが出来る。 この感覚が好きで続けている」と笑った。

 

「9人兄弟に生まれました。 ほとんど医師や弁護士の道を行っています。 踊って振付をすることに対して家では喜び満足してはいませんでした。 語りたいことを踊りで表現しようと努めました。 振付家になるためには、何を語りたいのか、自分だけの表現方法を捜し出せば良いと思います。」

 

 

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2005年ナチョ・ドゥアトの「Duende」を公演して好評を受けたユニバーサル・バレエのジュリア・ムーン団長は「2004年『マルティプリシティ』を初めて見た時からユニバーサル・バレエが世界的な水準のバレエ団に到達するには必ずこの作品を公演しなければならないという考えを持った」としながら「音楽と振付の調和、洗練された動き、バッハの人生と音楽に対する畏敬感、抽象的な実際性などで退屈する暇がない」と紹介した。

 

また「ドゥアト先生の踊りは最後の部分を解明してくれる。 手でなく身体から始まる振付が多い。振付を表現してみるとバッハの音楽をさらに理解できるようになった。ドゥアト団長の想像力に対して本当に驚くことになる」として敬意を表わした。

 

公演の舞台と衣装はノルウェー国立オペラ&バレエ団が2012年ノルウェー、オスロ・オペラ・ハウスで披露したものをレンタルした。

 

【NEWSis】

http://www.newsis.com/ar_detail/view.html?ar_id=NISX20140421_0012869409&cID=10702&pID=10700

 

【enterMedia】

http://www.entermedia.co.kr/news/news_view.html?idx=3370

【アジア経済】

http://view.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2014042116463136225

【NAVER】

http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=103&oid=001&aid=0006873197

【NeswCulture】

http://www.newsculture.tv/sub_read.html?uid=32863&section=sc169

【chosun.com】

http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2014/04/22/2014042200147.html