バレリーナも長身が全盛の時代
国立バレエ団のコールド・バレエ(群舞)の背が高くなった。 最近入団したイム・ジウン、チェ・ヒョンジュ、ナ・ジヘ、イ・ジュリの身長が170㎝を越えるためだ。 女性団員47人の平均身長も166.7㎝に上がった。 10年前の平均身長は163㎝であった。
近頃の新入団員選抜基準で最も優先して評価される要素はまさに身長。ソウル、芸術の殿堂オペラハウスの舞台(高さ11.5m)を一杯に満たすには背の高いバレリーナが必要だ。 腕と脚が長ければ動きが大きく見え、表現領域も広がり豊かになる。 遠くにいる観客も踊りの動作がさらによく見える。
特に長いスカーフを持って踊るバレエ「ラ・バヤデール(4月9~14日公演)」では長身ダンサーの長所がさらに引き立つ。
チェ・テジ国立バレエ団芸術監督は「技量と基本姿勢は入団後訓練できるが、身長は無理に伸ばすことはできない」として「長い体のラインの方がはるかに優雅でより大きい絵を見せることができる」と話した。
多い時は32人が群れをなして踊る群舞は一体感が命。身体条件を均一に合わせなければならない。 それで国立バレエ団は、既存の170㎝以上である長身のバレリーナ11人との背を合わせるために、さらに4人を選抜した。
ユニバーサル・バレエ女性団員の身長もますます高くなっている。 女性団員40人中、身長170㎝以上であるバレリーナが17人にもなる。 10年前には身長158~165㎝であるバレリーナが大勢いたが、2008年から167~168㎝であるダンサーが入団している。
ユニバーサル・バレエ関係者は「意図的に長身のバレリーナを選んでいるわけではないが、韓国人の体格が西洋化するにつれ、ダンサーの平均身長が引き続き高くなってきている」と話した。
韓国舞踊団体である国立舞踊団にも長身ダンサーが布陣している。 170㎝以上である女性団員が12人(全体35人中)にもなる。 彼らが長い体で作りだす踊りは雄壮で威厳がある。 主な舞台である国立劇場ヘオルム劇場の舞台(高さ11.5m)を圧倒するほどだ。 ラインの長い韓服(チマチョゴリ)も背が高いダンサーにはさらによく似合う。
国立舞踊団関係者は「2005年から背の高いダンサーが多く入ってきている。 群舞に合わせていくうちにダンサーの身長の基準点が変化しつつある」と説明した。
長身バレリーナは世界的な傾向でもある。 モナコ公国 モンテカルロ・バレエ団の女性ダンサーの平均身長はなんと180cm。 回転や跳ぶテクニックが中心の古典バレエよりは、感情表現が多いモダン バレエを主に公演するので、背が高いダンサーの個性とカリスマが必要なのだ。
ロシア マリインスキー・バレエとボリショイ・バレエの女性群舞ダンサーの身長も172~176㎝。 体のラインが長く顔が小さいので、より神秘さが増すと好評を受けている。 これらの団体の持つバレエ学校では、両親の顔と体格まで審査した後に学生を選抜し、均一な群舞のダンサーに育てる。
もちろん背が高いダンサーにも短所がある。 腰が長くて踊りがもがく様に見える時もある。 指先とつま先まで力が入らない感じもするが、ほとんどの訓練で短所を克服している。
<毎日経済>
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